suzuyaのカメラ屋ブログ

僕としては面白かった。そいで出てる人は楽しそうだった。世の中にはこんな時に生活必需ではないものにウツツを抜かすのはいけない。という意見もあるようです。またもうすこし穏健でもちょっと後ろめたいね、というような。しかしやっぱり僕はそれは違うと思うな。僕は、直接の被災地にいない僕はやっぱり今できることはタンタンと日々生きることだと思う。普段と違うとすれば、それはそこに祈りの時間を持つことや被災地の声を聞く時を持つことだと思う。

みんながかつてないほど一つのこと（震災とそれに関すること）を考えている時に同じようにそれを考えているプロの役者や素人の役者やスタッフや観客などなどが共通の物語と時間を共有することが一つの祈りなのだと思う。実際この１時間半ほどの間僕はその舞台の上に地震や被災地や原発の映像を重ねてみていた。一つの共通点の上に価値観や振舞い方を作っていくのが文化なんだろうから、この場を共有したことに大きな意味があるのではないだろうか。

だから僕としてはウツツ（現実）を抜かしていたのではなくこれが僕のウツツなんだよということなんです。僕の祈りなんですよ。僕らの祈りなんですよ。

演奏が素晴らしかった。僕は港大尋という人は知らなかったけど、このソシエテ・コントル・レタというバンドはカッコよかった。見てくれは舞台上の悪役よりも悪役でしたが（笑）音楽はそれこそ祈りそのものでした。

物語ももっと単純なストーリーにすることもできただろうに、自覚された近代人としてのトゥリーモニシャに理想を見る、というような。ファミリーミュージカルとしてはそうした方がすっきりとしただろうに。そうしたら僕は見に行かなかったかもしれないけれど＾0＾良い悪い、強い弱い、というような図式が実に曖昧になっていてお話自体は寓話みたいでリアリズムではないけれどちゃんとリアリティはあるという。こういう感じは僕大好物なんです。さすが大岡裁き、いや大岡演出。

Ｖｏｊａはすごい！何でも楽しんで何でもこなす！場のベースのどっしりした感は実にＶｏｊａのおかげなんだと思う。倉地さんの求心力も素晴らしい！こんな人に歌習えてるなんてやっぱりすごいよ。（みんなも月見の里ゴスペルクワイアに入りませんか？＾0＾）クワイアのみなさんも生き生きして楽しそうだったなぁ。真剣にやるって楽しいんだよねぇ。Vojaとも舞台上でぐじゃぐじゃになって競演できたんだもの。やっぱり舞台に立ちたかったなぁ。練習日曜日と平日夜とかの舞台考えてください。そしたら出る絶対出る！

というわけで体験してない方ぜひ本日お出かけされることをお勧めします。宣伝費はいただいておりませぬ。